毎日の生活

こんな話ってありますか?100歳のおばあさんが編んでくれたポーチが凄いんです

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ピンポーン~♪

お正月が過ぎてそろそろ仕事はじめという頃にある訪問客が来ました。

「101歳でおばあちゃんが亡くなりました」という知らせを持って。

 

そのおばあさんはわたしとは何の血の繋がりもなく、ご近所さんという仲。

ご高齢でありながら一人暮らしをされていて、たまにご家族(遠くに離れている娘さん?お嫁さん?)が顔を見に来てはお世話をしていく、という感じでした。

 

おばあさんとわたしの関係をもっと詳しくいうと、植物の育て方を教えてくれた恩師でもあります。

大変なご高齢にも関わらず広いお屋敷に咲いている花や木、植物たちの手入れをこまめになさっていたおばあさんは、ときどきわが家の庭先の花や植物を見てはアドバイスをして下さっていたのです。

 

何の育て方もわからないわたしは流行りのガーデニングで夢中になっていましたが、枯らしてしまうことも多く見かねていたのでしょう。

数年前のある日、わが家に咲いていた紫陽花が“ピンク”から“白”に変わってしまいました。

今年もピンクで咲くだろうと楽しみに待っていたのに、突然の白い紫陽花に。

変わり果てた紫陽花にちょっとショックでしたけれど、白は白でそれでいいと思っていました。

 

わが家の紫陽花を毎年見ていたおばあさんが、白に変わった紫陽花を見て

「紫陽花は土壌によって色が変わるのよ」

と教えて下さって、具体的な土壌改善方法や土や肥料までも持ってきてくれて熱心に教えて下さったのでした。

 

そんなところからの関係がはじまり、いつしかわたしはおばあさんのご自宅にときどき何か美味しいものを作っては持って行ったり…とするようになったのです。

ご高齢の一人暮らしということもあって、もし何かあったら…と思ったり、不自由なことはないかな…というお節介ですが。

 

わたしの親もおばあさんほどの年齢ではないですが、遠くに離れているため同じような状況なので、離れている家族の身にとってはいつも心配で頭から離れることはないだろうと推測できるのです。

ここしばらく姿が見えなくなって心配していたのですが、数か月前に老人ホームへ入ったそうで。

 

大事に育ててたお庭の草木を見るわけでもなく、一人で使い勝手を工夫してのんびり暮らしてた暖かいこたつのある部屋でもなく、老人ホームの部屋で誰に看取られるわけでもなくひっそりと息を引き取ったそうです。

 

そんな話を訪ねて来た娘さん(と言っても高齢)が言われてるうち、わたしは言葉にならずに涙を流してしまいました。

そして、差し出された手にあるものを見てわたしはピンと来たのです。

「おばあちゃんがあなたにあげるためにずっと編んでいたんですよ」

と言って渡してくださった手縫いのポーチ。

それは“紫陽花”を思わせるようなデザインだったのです。

「いつから編みはじめていたのか分からないのよ」と仰っていましたが、100歳近くでの編み物のはず。

娘さんも「よくこんなに綺麗に編めたわね」とニコニコしながら仰ってくれたのが、ちょっと嬉しかったかな。

紫陽花がもたらしたご縁、おばあさんが覚えて下さってたのでしょうか。

 

「100歳のおばあさんが編んだ」誰も信じてはくれないかな…。でも、本当の話です。

おばあさんが紫陽花を思って編んでくれたのかどうかはわかりませんが、わたしは紫陽花にしか見えません。

もしそうだとしたら…

言葉では表現できないけれど、編んでくれてたおばあさんの気持ちを思うとしばらく泣き止むことができませんでした。

紫陽花は花に見える部分が「がく」と呼ばれているところ。

中心のビーズのような小さな部分が、紫陽花のお花なんです。

「最後にあなたのことを思って作っていたのね」と仰られた娘さんの言葉に、わたしが受け取っていいのかしばらく悩みましたが、ありがたく頂戴しました。

ずっと大事にしますね。おばあさん、今までありがとう。

 

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